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2013年5月30日木曜日

賃貸契約の基礎知識   賃貸契約の値引き交渉するポイント
・連帯保証人とは?       ・仲介手数料の交渉
・重要事項説明とは?      ・家賃の交渉
・賃貸契約の審査とは?     ・敷金の交渉
・敷金、礼金、更新料とは?   ・退去予告の交渉
                ・退去時の原状回復の交渉
賃貸契約の流れ   
・入居審査           ・緊急連絡先について
・物件の引き渡し        ・グリーストラップの清掃について
                ・退去時の引き渡し状態について
                ・看板の使用について

連帯保証人とは

・「連帯保証人とは」

不動産関係や銀行関係の仕事をしている人にとっては当たり前の言葉ですが、一般の方には連帯保証人というものはあまりなじみがないと思います。

不動産の賃貸契約では一般的に「連帯保証人」を必要とされますが、そもそも「連帯保証人」以外に「保証人」というものもあります。では、なぜ不動産の契約では連帯保証人を使うことが普通になっているのでしょうか?

まず、保証人と連帯保証人には大きな違いがあります。例えば、あなたがアパートを借りて、友人に保証人になってもらったときに、もし家賃滞納したら大家さんはまずあなたに、「家賃を払ってください。」と請求しなければいけません。もし、先に友人の方に「家賃を代わりに払ってください」と言ってもその友人は「先に本人に請求してください」と突っぱねることができるのが保証人です。

しかし、これだと部屋を借りている本人がどこかに行ってしまって掴まらない、いつも逃げ回っていて連絡がつかないなどのときには本人を探す手間がかかります。そのため、無駄な時間をかけないために不動産の賃貸契約では連帯保証人を使うことが普通になっているのです。

連帯保証人であれば、部屋の借り主が家賃を滞納していてなかなか掴まらないときでも連帯保証人が掴まり易いときには先に連帯保証人に請求が出来るのです。

大家さんとしてもその方が楽ですし、「先に本人に請求してくれ」と言われても連帯保証人の場合は先にどちらに請求しても良いので、家賃を本人の代わりに払ってもらうこともできるのです。

連帯保証人ってこわいですね。

もし、友人などに頼まれても基本的には連帯保証人にならない方が良いです。人間景気が良いときと景気が悪い時では性格ががらっと変わる人がいて、今までたくさん見て来ていますので注意してください。

そういえば以前、アパートの借り主の父親が連帯保証人になっているときがあって、部屋を借りている人が滞納をしたので、父親の方に催促に行ったら「もうあいつとは親子の縁を切っているから知らない。こっちに請求に来るな」と言われました。

親子の縁を切っているとか切っていないとかは連帯保証人を辞める理由にはなりませんし、連帯保証人を辞めることが出来るのは契約の相手、つまり大家さんの承諾があったときだけです。この場合は最終的に連帯保証人である父親に小額訴訟を起こすまでになりました。

連帯保証人はお金や部屋を借りていないのに借りた人と同じ立場で追求されるものですので、注意してください。アパート、マンションを借りるときであれば一番良いのが親に連帯保証人になってもらうことです。

しかし、最近では「保証会社」という会社が存在します。

不動産の賃貸契約に連帯保証人が必須であれば、親や連帯保証人になってくれる人がいない人などは部屋を借りることできなくなってしまいます。

そのため、一定の手数料を支払うことによって本人が家賃を滞納したときに代わりに大家さんに支払う保証会社が出来ました。

もし、連帯保証人を立てるのが嫌だったり連帯保証人になってくれる人がいなかったりしたら、保証会社を使うのも良いかと思います。


保証会社は好きな会社のものを使える訳でなく、不動産会社がそれぞれ提携している保証会社を使うのが一般的なので、保証会社を使いたいときには一度不動産会社に相談してみると良いと思います。

重要事項説明書とは

不動産の賃貸契約を結ぶ際に必ず不動産会社とお客さんで読み合わせをするのが、「重要事項説明書」です。

これは、不動産会社にとってお客さんに説明する義務のある必須の仕事です。簡単に言えば「借りる物件の細かい概要書」という感じです。

重要事項説明書は契約書と別物で、賃貸契約の流れとしては重要事項説明書を読んで契約する物件について理解して納得してもらった上で賃貸契約に移るという流れになります。

これは、お客さんがより不動産契約に関する知識の多い不動産業者に騙されないように、先に物件の内容を説明して納得して契約出来るようにするためのシステムで、重要事項説明をおこなわなかったり、先に賃貸契約をしてから重要事項説明をしたりした場合はその不動産業者は罰せられます。

他に、重要事項説明は「宅地建物取引主任者」にしか出来ません。

机の上の目立つところに主任者証を提示して説明をしなければいけないのですが、宅地建物取引主任者じゃ無い人が重要事項説明をしたり、主任者証を提示しないような会社もまだまだあります。

これらはすべて違反ですので、監督官庁に訴えればそれなりの罰則が適用されます。

重要事項説明に書いてあることを見てみましょう。


【物件の表示】
・物件の所在地、種類、名称、間取り、面積、交通など
・大家さんの住所、氏名

【登記簿の表示】
・物件に登記されている権利関係や抵当権など
(物件の所有者と大家さんが違う場合もある)

【用途や使用制限】
・居住可能な人数
・ピアノなどの音楽の可否
・ペットの飼育の可否

【公共料金、施設など】
・水道は専用か共同か
・電気は専用か共同か、何アンペアか
・ガスは都市ガスかプロパンか、専用か共同か
・電気、ガス、水道の連絡先
・浴室の有無
・給湯の有無、何カ所についているか
・エレベーターの有無
・駐車場の有無、料金
・その他のガスコンロなどの設備について

【金銭的条件】
・家賃はいくらか
・共益費、管理費はいくらか
・礼金はいくらか
・敷金はいくらか
・賃料の支払日と方法

【賃貸契約の種類と期間】
・普通か期間の決まっている定期借家契約か
・契約期間

【更新について】
・賃貸契約の更新は出来るか
・更新料の有無と金額

【解約予告】
・退去する前は何ヶ月前に伝えるか

【契約解除の条件】
・賃貸契約書に書いてある用途以外に使用した場合
(住居を勝手に事務所にしたりした場合など)
・大家さんの承諾なく勝手に物件に変更を加えた場合
(勝手に壁を壊して部屋を繋げるなど)
・大家さんの承諾なく勝手に人に貸した場合
・近所迷惑や危険行為を繰り返した場合
(家で大騒ぎしたり、ぼや騒ぎを繰り返したり)
・大家さんとの信頼を壊した場合
(家賃の滞納をしたり承諾なくペットを飼育したり)

【損害賠償、違約金】
・故意、過失で物件を壊したりして損害を与えたりしたときの賠償について

【敷金・保証金】
・原状回復のことや、敷金の充当について

【報酬額】
・仲介手数料の金額について

【管理の委託先】
・建物を管理しているところがあれば、名前や連絡先


これらが重要事項説明書に記載されている大まかな内容です。賃貸契約のとき重要事項説明書や契約書の読み合わせは慣れない言葉が多く、わかりにくくて眠たくなる人も多いと思います。

実際に寝ている人も何人かいました。


しかし、賃貸契約にあたって重要なことがたくさん書いてあるので、注意して聞いてわからないことがあれば納得するまで聞くようにしてください。

賃貸契約の審査とは

賃貸契約には「審査」というものがあります。こんな不景気な時代で大家さんも不況の波に巻き込まれているのになぜわざわざ入居者の敷居を高くするような「審査」があるのでしょうか?


・「なぜ賃貸契約には審査があるのか?」

なぜ審査があるかと言うと、例えば家賃を滞納する人がいても大家さんは簡単には追い出せないからです。例えば、家賃をまったく払わない人がいたとして、その人の部屋の鍵を勝手に変えたりすれば、裁判で大家さんの方が不利になってしまうこともあります。

家賃を滞納した人がいれば、まず催促にいきますが催促しても払ってくれない人もいます。居留守を使ったり、電話に出なかったり、大家さんや不動産屋、管理会社などはかなり労力を使います。

やっと捕まえて「〇日までに必ず払います。払わなかったら即日退去します」と、誓約書を書いてもらっても払わない人がいますし、誓約書を書いてもらったからと言って、すぐに部屋の中の荷物を勝手に放り出したりすれば問題になります。

何度催促をしても支払ってくれない場合には、小額訴訟や訴訟などの手続きをとって裁判所から申立をもらってやっと追い出すことが出来ます。

それでも粘る人がいて、そういう人には訴訟の結果で強制執行という手続きをとって、裁判所の人に立ち会ってもらってやっと荷物を出せるようになります。

ここまで粘る人はなかなかいませんが、それでもかなりの労力です。

賃貸契約の審査はそういう人になる可能性のある人をなるべく排除するためにあるのです。


・「審査のために申込書に記入する内容」

賃貸契約の申込書に記入する内容としては

・現在の住所
・氏名
・勤め先
・収入
・連帯保証人の氏名
・連帯保証人の住所
・連帯保証人の勤め先
・連帯保証人との関係
・連帯保証人の収入

などを記入して提出するのが一般的です。


・「審査の結果はどのくらいでわかるの?」

審査は大家さんに確認して了承を取るので、不動産屋にほとんど任せてある場合や、大家さんにすぐに連絡がついてすぐに判断が出来る場合はその日のうちに結果が出ることもあります。


だいたい遅くとも2~3日中には審査の結果は出てくるでしょう。

敷金、礼金、更新料とは

賃貸契約独特のお金が「敷金」と「礼金」です。名前としては一般的に知られていますが、不動産業者に言われたから考えずに払っているという人が結構いると思います。しかし、敷金、礼金にも意味があります。

まずは、敷金から説明していきましょう。


・「敷金って何?」

敷金というのは部屋や店を借りる時に大家さんに支払う「預かり金」です。大家さんに支払って帰ってこないお金ではなく、一時的に預けるお金なので大家さんから発行されるのは「領収証」ではなく「預かり証」というお金を預かったことを証明する書類です。

敷金は部屋を借りた人が、部屋の設備を壊してしまったり、家賃を滞納したりした場合に補填にあてるお金が敷金なのです。

敷金は大家さんにとってはありがたいもので、敷金があることによってある程度安心することができます。

敷金は預かり金なので、滞納がなかったり、部屋をきれいに使っていて原状回復費用がかからなかった場合には全額返ってくるものです。

しかし、現実には全額返ってくることは稀で、最低でも部屋の清掃料金は差し引かれてしまうと思います。田舎の大家さんでは今でもたまにいますが、敷金の性質を理解してなくて、昔の大家さんの地位が高かったときのことを言い出してなんだかんだ言って敷金を返さないような人もいます。最近はほとんどいなくなってきましたが。


・「礼金って何?」

礼金とは日本独特の習慣で、家を貸してくれた大家さんに対して払うチップやお礼金のようなものです。なんでわざわざ高い家賃を払っているのに更に「礼金」なんて払わないといけないかと言うと、それは礼金の由来にさかのぼります。

礼金とはもともと地方から東京に一人でやってきた単身者の家族が下宿させてもらう家の大家さんに何かあったときに面倒を見てもらうように支払った「前もっての感謝」という意味があったようで、それが礼金と呼ばれるようになった説があります。

他にも、住宅が少なかった時代に大家さんに家を貸してくれてありがとうという感謝の意味で支払っていたという話しも聞きました。

どちらにしろ、現在では当てはまらない話しです。よほど人気の物件でなかなか借りれないような物件であれば礼金が設定されていても経済的合理性から支払っても良いかと思いますが、それ以外では礼金は必要ないと個人的には思います。

不動産の市況が東京よりも厳しい地方ではすでに礼金の習慣は減ってきています。礼金はだいたい家賃の1ヶ月分くらいですが、最近では礼金0の物件が当たり前のようになってきているので、「礼金0」という謳い文句もあまりお客さんの心に響いていません。

礼金はどんどん少なくなってきているので、これから無くなっていくでしょう。


・「更新料って何?」

更新料とは賃貸契約を更新する際に支払う一時金です。これは地域によって発生する、しないとありますが、契約書に更新料の特約がない場合などは無効ではないかという判決もあります。

更新料も住宅や店舗の物件が少ないときであれば、「大家さん賃貸契約を更新させてくれてありがとう」という意味もあると思うのですが、現在のような大家不況の時代では更新料なんて発生させれば借り主は逃げて行きます。

大家さんの立場が弱い現在では逆に「更新してくれたら家賃を1ヶ月無料にする」などのメリットを持たせないと借り主はどんどん逃げて行ってしまうでしょう。


賃貸契約の流れ

初めて賃貸契約をする人や、久しぶりに賃貸契約をする人などは、賃貸契約の流れがわからなくて、何をしたら良いかわからないときもあるかもしれません。

そんなときのために賃貸契約の流れをまとめてみました。



1、「物件の内覧」

まずは、ネットや情報誌などで賃貸物件の情報を集めて、気に入った物件があれば内覧します。不動産物件は一点もので、気に入った物件は同じ物件が出てきません。早めに情報を集めてどんどん見に行くようにしましょう。

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2、「入居申し込みの提出」

気に入った物件があれば入居申し込み書を書いて提出します。気に入った物件がいくつかある場合には入居申込書を書かなければ基本的には物件の抑えが出来ないですが、一応不動産業者に相談してみましょう。入居申込書を書く段階で連帯保証人を書かなければいけないため、合わせて連帯保証人になってもらう人に連絡して承諾をもらいましょう。

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3、「預かり金(申込金)の支払い」

預かり金とは部屋を借りる意思があることを示すために支払うお金です。契約の前に部屋を押さえたいときなどに支払う時があります。金額は大体一万円~家賃の一ヶ月分くらいでしょう。

このお金はあくまで「預かり」であるため、審査に落ちたり、申し込みした人の都合で契約を辞めたりしても契約していない限りは必ず返って来るお金です。支払う前には必ず返金についての確認と、支払った後は「領収証」ではなく「預かり証」が発行されることを確認しましょう。

不動産会社の中には物件の仮予約が出来ず、契約するまで預かり金などを預からないところもあります。

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4、「入居審査」

入居申込書を書いて不動産会社に提出することによって審査がおこなわれます。この入居審査は「家賃を滞納しないか」「部屋をきれいに使ってくれるか」「連帯保証人はしっかりした人か」などを審査します。

普通は大家さんのところに書類が届き、大家さんが判断するのですが大家さんがほとんど不動産会社に任せている場合には不動産会社で審査をするときもあります。たまにものすごい厳しい大家さんもいたりするので、もし審査に落ちたからと言ってあまり気にしないで次の物件を探しましょう。

不動産会社の人は契約が決まらないと手数料が入りません。そのため、管理している物件以外ではとりあえず審査を通して契約をしたいという気持ちがあります。この時点では利害関係的には不動産会社は完全に味方なので、審査に不安があったら相談してみれば審査を通すために何らかの知恵を出してくれるかもしれません。

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5、「スケジュールの確認」

入居審査が無事に通れば、次にすることは入居までのスケジュールの確認です。これは、物件によって違うので、不動産会社に確認しましょう。大切なのが「いつまでに何を用意し、いつから入居できるか」ということです。

入居が決まらなければ引越し屋の手配や段取りが組めません。しかし、現在まだ入居者がいる部屋だったり、室内のリフォームが残っている部屋の場合はいますぐに住めるというわけではありません。まずは、不動産会社に確認して入居までのスケジュールを作ってもらいましょう。

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6、「必要な費用と内訳の確認」

スケジュールと同じときに出してくれると思いますが、賃貸契約に必要な費用と内訳の一覧です。最初にかかる費用は大体、

・仲介手数料
・敷金
・礼金
・前家賃(1ヶ月分くらい)
※賃貸住宅用保険料
※保証会社費用
※鍵の交換費用

と、いう感じです。仲介手数料、敷金、礼金、前家賃はだいたいどこでも発生する金額ですが、賃貸住宅用保険料や保証会社費用、鍵の交換費用は請求がある場合と無い場合があります。賃貸住宅保険料は借りている部屋で何かあったときに大家さんに代わりに賠償してくれる「借家人賠償特約」という特約のついた保険で、加入することが義務になっている物件が多いです。金額は会社によって違いますが、2年更新で15,000円くらいです。また、保証会社を利用する人は保証会社の料金を、鍵の交換が有料の場合は鍵の交換費用がかかります。鍵交換は大家さんにとって義務ではないので、鍵交換をしてあるかどうか確認しましょう。

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7、「必要な書類と持ち物の確認」

これも、「入居までのスケジュール」と「契約に必要な費用」と一緒に不動産会社の人が教えてくれると思いますが、契約までに必要な書類を用意しなければいけません。求められる書類は大家さんによって違いますが、大体こんな感じです。

・本人の免許証などの身分証明書のコピー
・本人の印鑑(認め印でも可)
・本人の住民票(原本、3ヶ月以内のもの)
・本人の所得証明(源泉徴収、納税証明書など)
・連帯保証人の印鑑証明(3ヶ月いないのもの)
・連帯保証人の所得証明(不要な場合も多い)

契約書には連帯保証人の実印が必要になるため、連帯保証人が契約に同席する場合は良いですが、契約に同席しない場合には契約書を事前に渡され、連帯保証人の印鑑をついて契約日当日持ってきます。

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8、重要事項説明書の読み合わせ

重要事項説明書の読み合わせは必ず賃貸契約の前におこなわなければいけません。本当は賃貸契約の前日などにやるのが一番良いと思うのですが、実際にそんなことをすれば2回時間をとってもらうことになり非効率です。そのため、重要事項の読み合わせは基本的に賃貸契約の直前に行われます。重要事項説明書を読み上げる人は「宅地建物取引主任者でなければいけなく、主任者証を机の良く見えるところに出して読み上げるようになっており、これに違反すると不動産業者は罰せられます。

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9、契約書の読み合わせ

ついに契約書の読み合わせです。この契約書の読み合わせのあとに署名、捺印をして賃貸契約は終了になりますが、この賃貸契約が一番重要なのでちゃんと説明を聞きましょう。聞き慣れない難しい言葉が多いので、たまに読んでいる途中で寝てしまう人もいますが、お互いの契約条件を確認するので真剣に聞いてわからないところはどんどん質問しましょう。

   ↓


10、物件の引き渡し

無事に契約書に署名、押印をして、必要書類とお金を支払ったあとは鍵などをもらって終了です。ただし、引き渡しを遅くして家賃の発生日を遅くした場合はその場で手続きだけすべて終わらせ、後日、家賃の発生する日または引き渡しの日に鍵を受け取ることになります。

賃貸契約の値引き交渉するポイント

最近はネットの普及で賃貸契約をする前に勉強をし、交渉に臨む人が増えてきています。ここではそれぞれの交渉のポイントを説明していきます。



・「仲介手数料の交渉」

仲介手数料は基本的にどこの不動産会社に頼んでも「家賃の一ヶ月分+消費税」という金額だと思います。これは、法律で家賃の一ヶ月分以上の手数料をとってはいけないことになっているからです。

しかし、これはあくまで手数料の「上限」であり、安くする分にはまったく問題ないのです。以前は仲介手数料を値切る人はほぼ0でしたが、最近ではネットで情報を得た人が交渉に挑戦してきます。

もし、仲介手数料を安くしようと思うのであれば、出来るだけ早めに不動産会社の人に伝えましょう。不動産会社の人は何も言わなければ「家賃の一ヶ月分+消費税」を請求するつもりですし、その金額がもらえるものと思って一生懸命動いてくれています。仲介手数料を値切るつもりであれば早めに伝えてあげましょう。

また、こちらからの要望だけでなく相手にもメリットになるようなことを伝えましょう。例えば、賃貸契約の仲介は最終的に契約するまでお客さんはどこの会社で契約するかわからないので、不動産会社にとっては常に心配なのです。ですから、「もし仲介手数料を安くしてくれるなら他の会社に浮気しない」と伝えることによって値引きしてくれやすくなります。もし、自分でネットとかを見ていて別の不動産業者から良い物件が出ていても、不動産業界は他社の物件も扱えるので、そのことを話せば対応してくれます。

仲介手数料を値引きしてくれるなら、「家賃の一ヶ月分の何パーセント」と決めておけば物件が決まってない状態でも交渉しやすいです。

その不動産業者も「仲介手数料の値引きを断って他の会社に逃げられるくらいなら」と考えて値引きに応じてくれやすくなります。



・「家賃の交渉」

不動産の賃貸契約の仲介手数料は不動産業者との交渉でしたが、家賃の交渉は不動産業者を通じて大家さんと交渉します。

やり手の不動産営業マンなら家賃の交渉を告げると、うまく考えて大家さんを説得してくれて対応してくれますが、やり手では無い場合はこちらで少し情報を与えて交渉してきてもらった方が効率が良いです。簡単な方法としては「別の似たような物件と悩んでいる」という感じで持ちかけるのが良いと思います。

例えば、Aという物件の家賃を交渉したい場合、Bという同じような条件でちょっと家賃が安い物件を不動産業者に頼んで出してもらいます。そうして、「本当はAに決めたいのですが、Bの方が家賃的に魅力があるのでBにしようと思ってます。しかし、もしAが同じ家賃になるのであればAに決めたいと思っています」という理由で不動産業者に大家さんに交渉してきてもらいます。

ここで重要なのが、値引きしてくれるならAという物件に決めるという決意です。それと不動産会社にある程度自分の仕事や収入を伝えて大家さんに安心してもらうことです。

「AとBとCと悩んでいるけど、Aってどこまで安くなりますか?」という聞き方だと自分の物件に決めてくれるかわからないので、大家さんもあまり踏み込んだ値段を言いたくありません。下手に安い金額を言ってそれが一人歩きして自分の物件を安く見られるのが嫌だからです。そして、自分の情報を伝えることによって大家さんにちゃんと家賃を払える人物で、部屋をきれいに使うということが伝わるのであれば大家さんも安心して貸してくれるはずです。

値段が決まっているものに対してこちらから値段を提示して交渉することを「指値(さしね)をする」といいますが、指値をしてこちらがその金額なら賃貸契約を結びたいという意思があることが大切です。



・「敷金の交渉」

敷金も交渉の余地はあります。敷金とは家賃を滞納したり、部屋を乱暴に使って壊してしまったときに修理費用を払わないで逃げないための保証金として大家さんに預けるお金です。

あくまで大家さんに「預ける」お金なので、最終的には補修費用が差し引かれて返ってくるお金ですが、賃貸契約って結構お金がかかるので、支払うお金は少なければ少ないほど良いと思います。

敷金は先ほど説明したように大家さんにとっては預かり金で、何かあったときのための保証金です。ということは、敷金を値切るためには大家さんを安心させてあげなければいけません。

仕事の内容や収入について説明し、大家さんを安心させることで敷金は下がり易くなります。

また、敷金は大家さんにとって預かり金であり、収入ではないので家賃に比べると値下げに抵抗がありません。家賃の値下げが無理だった場合でも敷金は安くしてくれたということは良くあります。



・「退去予告の交渉」

退去予告はなかなか忘れがちですが、退去する時には結構重要です。特に住宅の賃貸契約より店舗の賃貸契約で重要です。

住宅の場合は大体退去する1ヶ月前に大家さんに連絡すれば良いですが、店舗の場合は長い時では退去する6ヶ月前に連絡しないといけない場合もあります。

退去する時期が計画的に分かれば良いですが、急な転勤や店舗の場合は急な業績悪化ですぐに店を閉めなければいけない場合など、もし予告期間前に退去すればその分の家賃は敷金から差し引かれてしまいます。

出る時を考えて借りることは重要です。

交渉の方法であまり有効なものはないですが、とりあえず自分の希望を言いましょう。住宅の賃貸契約で1ヶ月前予告なら普通ですが、店舗の場合で6ヶ月と言われたらまずは1ヶ月から交渉してみましょう。それでダメなら2ヶ月、3ヶ月と。

これは、長く借りるつもりであると大家さんを安心してもらったりして説得するしかありません。



・「退去時の原状回復の交渉」

これも結構見落としがちですが、ダメもとで話しをしてみると良いと思います。住宅の賃貸契約では退去時にはクリーニング費用と畳の表替えなどは最低限取られてしまう費用ですが、交渉でこれを亡くして契約書に記入してもらうことも可能です。

このへんの交渉は物件の状況にもよります。


人気物件であれば難しいですが、空き部屋が多い物件であれば交渉しやすくなります。また、アパートやマンションの場合、家賃を下げるとそのことがすでに入居している人たちにばれた場合は集団で家賃交渉をしてくる場合もあり、大家さんがそれを恐れて家賃を値下げしない場合もありますが、原状回復の交渉など家賃には関係ないところであれば交渉できる場合もあります。

アパート、マンションの賃貸契約の注意点

アパート、マンションの賃貸契約についての注意点をまとめてみました。ここに書いてあること以外の家賃や敷金、退去予告などは別のページに書いてあるので省きました。


・「光熱費について」

光熱費の支払いはアパート、マンションなどの物件ごとによって違います。電気はほとんどの場合が各地域の電力会社との直接契約で、引き落としなりクレジットカード払いなどができます。

ガスの支払いについても、各部屋にメーターがついているので、各ガス会社との間で契約をすることで引き落とし、クレジットカード払いなどができます。しかし、ガスは都市ガスとプロパンガスで料金が違います。基本的にはプロパンガスの方が高いでしょう。

プロパンガスは大家さんにとっては良い会社ですが、賃貸契約をする側にとってはあまり良くありません。なぜかと言うとプロパンガス会社は都市ガス会社にどんどん市場を荒らされたり、他のプロパンガス会社と戦ったりして厳しい会社が多いです。そんななかでプロパンガス会社にとって有力なお客さんが大家さんです。

大家さんが実際にガスを使う訳ではないですが、大家さんが承諾してくれればアパート、マンションのすべての世帯に自分たちのガスを入れることができます。アパート、マンションを契約した人は必ず自分たちの会社のガスを使ってくれるので、プロパンガス会社にとっては大家さんは優良顧客なのです。

そんな大家さんに気に入ってもらうためにプロパンガス会社が何をするかというと、給湯器やガスの配管などを無料で設置します。新築のアパートを建てるときにプロパンガスにすれば、ガス関係の工事をすべて無料でやってくれるときもあります。

しかし、プロパンガス会社もそれだけ投資をすれば回収しないといけないのですが、回収する先はそのアパートやマンションに住んでいる人たちです。そのため、ガス料金にこっそり上乗せされるので、都市ガスよりプロパンガスの方が料金が高くなりがちなのです。

水道に関しては「地方自治体と直接契約」か「大家さんが一括で支払いをして小メーターのメモリを読んだ分だけ後から計算して請求するか」という違いがあります。

地方自治体と直接契約をする場合は、口座から自動引き落としが出来たりして便利なのですが、大親さんからの請求の場合は別で振込をしないといけないため結構面倒です。

これは、アパートを建てるときにすべての世帯に地方自治体と契約出来るように配管を設置すると建築費がかさむため、建設会社からの提案で建築費を安くするために配管を減らした結果です。

水道料を振り込むのって以外と面倒です。



・原状回復の内容について

最近はインターネットが普及して、今までは大家さんや不動産会社のいいなりだった原状回復工事も値切ったり、工事費用の負担について見直しを求めたりして揉めることが多くなっています。

そこで、大家さんも契約書に原状回復工事の費用負担について明確に書き込むようになってきました。

例えば、「退去後の室内クリーニング費用は借り主の負担」や「退去後の畳の張り替えは借り主負担」など借り主が負担する内容は明確に書き込むことが多くなりました。

基本的にプロの行うクリーニングについては必ずしも借り主が負担する項目ではないので、拒否することはできますが、契約書に書いてあれば別です。そのため契約書に明記しておくのですが、本当に嫌だったら項目を外してもらうように言ってみましょう。

ただ、現状では多くの場合クリーニング費用は借り主が負担していることが多いです。



・緊急連絡先について

賃貸契約をして入居して実際に住み始めて、何かあったときに緊急の連絡先を知らないとどこに連絡したらよいかわかりません。

不動産会社に連絡したら良いのか、大家さんに連絡したら良いのか、別で管理会社があるのか。もし、借り主側と大家さん側の不動産会社が別の場合誰に連絡したら良いのか、そのあたりは一度確認しておく必要があります。

特に緊急で隣の部屋から以上な煙が出ているとか、上の階から水が漏れてきているとか早く対応しないととんでもないことになってしまうようなときに緊急の連絡先がないと自分の部屋まで被害がおよんでしまいます。

日中なら良いですが、仕事で夜遅く家に帰ってきたときなど不動産会社に連絡しても電話が通じないときもあると思います。


そんなときのために、時間外の緊急連絡先や、水関係、電気関係などの原因ごとに別の連絡先があれば、それも確認しておきましょう。

店舗の賃貸契約の注意点

アパート、マンションと違って店舗の賃貸契約は別の注意点があります。店舗の賃貸契約に慣れていない不動産営業マンも多く、そういう人にあたってしまうと曖昧な契約になってしまって損をするのは店舗を借りる側であることが多いです。

そうならないためにも自分で知識を身につけ、肝心なことはしっかりと確認しましょう。



・「ゴミの回収について」

雑居ビルなどの多くの店舗が入っているビルでお店のゴミを一括して毎日片付けてくれるサービスがあるところがありますが、そういうサービスはすべてのビルであるわけではないです。

ゴミの回収をしてくれるものだと思っていてなかったりすれば、自分で業者に依頼してゴミを片付けてもらったり、毎日家に持ち帰ってこっそり生活ゴミとして出している人もいました。

一度確認を取っておくと間違いがないです。



・緊急連絡先について

店舗の営業にとって、営業に差し支えることは死活問題です。特に深夜まで営業するような店舗は夜間に問題が発生することが多く、そのときに連絡がつかなくて問題が解決しなければお客さんが帰ってしまうこともあります。

不動産会社に夜電話しても会社がすでに終わっていたりすれば連絡がつきません。夜でも対応できる連絡先を聞いておきましょう。

また、もしあれば原因別の連絡先も聞いておきましょう。急に停電になったときは電気屋とか、水が出ないとか、水が濁っているとかは水道屋とか。

店舗を経営しているといろんなことがあります。夜中に酔っぱらいが消防のベルを押してしまって止め方がわからないとか、急に上の階から水が漏れてくるとか。

そういうときのために連絡先を確認しておきましょう。



・「設備の故障のときの費用負担について」

店舗を経営している人からの故障連絡が一番多かったのは「エアコン」です。エアコンの調子が悪いとなると夏なのに店が暑過ぎてお客さんが逃げてしまうこともあります。

しかも、エアコンって直してもしっかり直らなかったりすることがあるので、もしエアコンがついている店舗を借りる場合にはエアコンの修理に関しては大家さんに負担してもらう方が良いです。

不動産の管理をしているとわかるのですが、電気屋、水道屋、エアコンなどの設備屋などは一回見に来てもらうだけでお金がかかります。調子が悪くなって見に来てもらうたびにお金がかかるのです。

もし、賃貸契約をする店舗に設備がついている場合は修理の負担はどちらになるか確認し、大家さんが負担する場合は契約書にきっちり書いておいてもらいましょう。



・「グリーストラップの清掃について」

店舗には「グリーストラップ」というものがあります。これは、飲食店などで使われる大量の油がそのまま下水道に流れ込まないように、油を途中で止めるために何層にも別れた小さな浄化槽のようなタンクがあるのですが、これが清掃すると結構大変です。

まず、臭いがものすごいし、油がすごいので大抵は専門の業者に依頼してやってもらうと思います。

多分、この清掃費用は店舗側の負担になると思いますが、聞いてみたらもしかしたら大家さんが負担してくれるかもしれません。



・「退去時の引き渡しについて」

退去するときの引き渡し条件についてはしっかりと確認した方が良いです。例えば、スケルトン返しという店の内装から何からすべて取り外さないといけない契約だと退去したときに結構工事費用がかかります。

退去する時にも出来るだけ費用負担がかからないように契約しておくと、あとあと楽です。店舗を借りる側は辞める時のことまであまり頭が回らないですが、大家さんはそこまでしっかりと考えて契約書を不動産会社に作らせます。

なるべく自分に有利になるように交渉しましょう。



・「看板の使用について」

店舗を経営するときには看板を出したいと思います。店の外にコンセントがあればそのコンセントを使いたいと思いますし、建物に看板がついていれば使いたいでしょう。

まずは、看板を使用してよいかということを確認します。そして、使用可能であればどのスペースなのか、電気料の負担はどうなるのかなど。

普通は契約書に書かれないことが多い内容なので、見落としがちですが看板の使用は重要なので確認してください。



今まで不動産業界にいて気がついたのですが、契約書には「大家さんに有利な条項は書き込み、借り主に有利な条項はあえて曖昧にする」ことが多いです。自分の中で気になる項目があってはっきりさせたいのであればきっちり契約書に書き込んでもらうように伝えてください。